2020年秋に読みたいおすすめ本4選

2020年秋に読みたいおすすめ本4選

暑くもなく寒くもなく、過ごしやすい気温が多い秋。日もまだまだ長く、読書には適した季節です。

夏目漱石の小説『三四郎』内で「燈火(灯火)親しむべし」すなわち「涼しく夜も長い秋は、燈火、つまり明かりの下での読書に適している」と表現されており、読書は秋に適した文化と言えます。

今回は、amy happy days編集部が2020年秋おすすめの「読書の秋」セレクションをご紹介します! 人気作家の新作から、芥川賞・直木賞などの受賞作品まで、2020年話題の一冊をセレクトしました。

秋の夜長のお供に、ぜひ気になる一冊を手に取ってみてはいかがですか?

村上春樹「一人称単数」

photo by 文藝春秋

  • タイトル:『一人称単数』
  • 著者名:村上春樹
  • 出版社 : 文藝春秋
  • 発売日:2020年07月18日
  • ジャンル:小説
  • 単行本 : 236ページ
  • 価格:1,500円(税別)

「一人称単数」のあらすじ・作品紹介

「一人称単数」とは世界のひとかけらを切り取る「単眼」のことだ。しかしその切り口が増えていけばいくほど、「単眼」はきりなく絡み合った「複眼」となる。そしてそこでは、私はもう私でなくなり、僕はもう僕でなくなっていく。そして、そう、あなたはもうあなたでなくなっていく。そこで何が起こり、何が起こらなかったのか? 「一人称単数」の世界にようこそ。

文藝春秋BOOKSより

村上春樹氏6年ぶりの短編小説集となる本編には、以下のタイトルが収録されています。

  • 石のまくらに
  • クリーム
  • チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ
  • ウィズ・ザ・ビートルズ With the Beatles
  • 『ヤクルト・スワローズ詩集』
  • 謝肉祭(Carnaval)
  • 品川猿の告白
  • 一人称単数 (書き下ろし)

いずれも、物語ではあるものの、著者本人である村上春樹氏の面影を感じることができる珠玉の短編集。

一気に読み進めるもよし、じっくり1作品ずつ読み進めるもよし、秋の夜長のお供に置いておきたい一冊です。

「一人称単数」みんなの感想

高山羽根子「首里の馬」

photo by 新潮社

  • タイトル:『首里の馬』
  • 著者名:高山羽根子
  • 出版社 : 新潮社
  • 発売日:2020年7月27日
  • ジャンル:小説
  • 単行本 : 158ページ
  • 価格:1,250円(税別)

「首里の馬」あらすじ・作品紹介

沖縄の古びた郷土資料館に眠る数多の記録。中学生の頃から資料の整理を手伝っている未名子は、世界の果ての遠く隔たった場所にいるひとたちにオンライン通話でクイズを出題するオペレーターの仕事をしていた。ある台風の夜、幻の宮古馬が庭に迷いこんできて……。世界が変貌し続ける今、しずかな祈りが切実に胸にせまる感動作。

新潮社より

第163回(2020年)芥川賞受賞作品。

コロナ渦の現在において、通いなれた職場を離れ、慣れないリモートワークに悪戦苦闘している方も少なくないのではないでしょうか。オンラインでのやり取りに疲れ、人間関係に疑問や悩みを持っている方も多いことでしょう。

オンラインでのコミュニケーションを描いた「首里の馬」は、そんなあなたにこそ、手に取ってほしい感動作です。

穏やかな書き出しから始まり、一頭の馬との出会いが織りなすストーリーをぜひ体験してみてください。

「首里の馬」みんなの感想

馳星周「少年と犬」

photo by 文藝春秋BOOKS

  • タイトル:『少年と犬』
  • 著者名:馳星周
  • 出版社 : 文藝春秋
  • 発売日:2020年5月15日
  • ジャンル:小説
  • 単行本 : 308ページ
  • 価格:1,600円(税別)

「少年と犬」のあらすじ・作品紹介

傷つき、悩み、惑う人びとに寄り添っていたのは、一匹の犬だった――。

2011年秋、仙台。震災で職を失った和正は、認知症の母とその母を介護する姉の生活を支えようと、犯罪まがいの仕事をしていた。ある日和正は、コンビニで、ガリガリに痩せた野良犬を拾う。多聞という名らしいその犬は賢く、和正はすぐに魅了された。その直後、和正はさらにギャラのいい窃盗団の運転手役の仕事を依頼され、金のために引き受けることに。そして多聞を同行させると仕事はうまくいき、多聞は和正の「守り神」になった。だが、多聞はいつもなぜか南の方角に顔を向けていた。多聞は何を求め、どこに行こうとしているのか……

犬を愛するすべての人に捧げる感涙作!

文藝春秋BOOKSより

第163回(2020年)直木賞受賞作品。

清らかで、従順で、気高い。そんな犬の魅力が存分に詰まった作品です。

著者である馳星周氏は愛犬家としても有名。そんな著者だからこそ書ける犬のすばらしさが伝わる物語となっています。

物語の背景には、東日本大震災があります。かの大震災の記憶も薄れつつある現在だからこそ、読んでみる価値が十分にあるといえるのではないでしょうか。

「少年と犬」みんなの感想

凪良ゆう「流浪の月」

photo by 東京創元社

  • タイトル:『流浪の月』
  • 著者名:凪良ゆう
  • 出版社 : 東京創元社
  • 発売日:2019年8月30日
  • ジャンル:小説
  • 単行本 : 314ページ
  • 価格:1,500円(税別)

「流浪の月」のあらすじ・作品紹介

あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。それでも文、わたしはあなたのそばにいたい――。

実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。

東京創元社より

2020年本屋大賞受賞作品。

他人から見れば、特異で、異常で、理解されがたい形の愛であっても、当人たちが幸せであれば良いのではないか。あなたも本作を通じ、愛の形、人の関係性について考えさせられ、心をえぐられること間違いなし。

穏やかだけれど、ゆっくりと確実に毒が回るような、そんな不穏な空気を纏った世界において、常識を超えた先にある幸福を追い求める姿をぜひ楽しんでください。

「流浪の月」みんなの感想

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2020.06① #読了 #流浪の月 #凪良ゆう 今年、本屋大賞を受賞した本作。 『文字を見たくない』『読書する時間がない』『気持ちが沈む物語はきっと今は読めないだろう』って理由で、せっかく図書館から予約がまわってきても、数日読まずに放置したままでした。 私の後にも予約はたくさん入ってて、楽しみにしてる方がいっぱいいるから、早めにこのまま返却してしまおうかと悩んだ末、ここまで待ってたんだからと結局は読むことに。 読み終えた今、 ただただ…読んでよかったと思ってます。読まずに返却しようとしてた私に「コラっ」て言いたい 笑っ 内容はやっぱり読んでて、心をギュッと握り潰されたような、言葉では言い表せない気持ちになったり…ずっとずっと苦しかった… けど、ページをめくる手が止まらない。 自由に情報が飛び交う現代は、何がほんとで、何を信じたらいいのか、たまにわからなくなるときがあります。 メディアで流れる情報を耳にし、報道だけを鵜呑みにして想像を膨らませる。 本を閉じて現実に戻ったらきっと、自分も本の中の第三者と同じような目線で勝手なことを想像し、無責任な言葉を吐くのかもしれない。 主人公の彼女達のように、芯を持って生きていく自信が私にはないから、身近な人に対してだけでも優しくいれる自分でいたいと心の底から思わされた作品です。 #本屋大賞 #東京創元社 #読書 #読書記録 #読書好きな人と繋がりたい #本 #本が好き #本好きな人と繋がりたい #bookstagram

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amy happy days編集部おすすめの本4選、いかがでしたか?

どれもが読者の心に大きな感情を残す名作ばかりです。

秋の夜長、灯りを頼みにゆっくりと読書を楽しむ。あなたもぜひ「燈火親しむべし」で、ステイホームの2020年秋を満喫しましょう!

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