
その年の無病息災を祈って食べる七草粥。
みなさんも、七草粥を食べて年末年始に酷使しきった胃腸が癒された…なんて経験があるのではないでしょうか。
今回は、そんな七草粥について、いつ食べるものなのか、またその由来やお作法、おすすめの作り方をばっちりまとめました!
日本古来から伝わる伝統の楽しみ方から、最新のおすすめレシピまで、ぜひチェックしてみてください。
七草粥とは?

まずは、七草粥についてお勉強をしましょう。その由来を知ることで、より一層楽しく有意義に七草粥が楽しめるはずです。
まずはいきなりざっくりとした内容から入ります。七草粥ってそもそもなんなんだろうというお話です。
七草粥は1月7日の「人日(じんじつ)の節句」に食べるという風習があるものです。名前の通り、季節の七草である以下の草をまぜたおかゆです。
- セリ
- ナズナ
- ゴギョウ
- ハコベラ
- ホトケノザ
- スズナ
- スズシロ
子どもの頃に、一生懸命暗記したという経験のある方も多いのではないでしょうか。
これらの七草を1月6日の夜に、しゃもじやお玉、包丁の背などで、歌を歌いながら叩いてつぶし、7日の朝に炊いたおかゆに塩と一緒に混ぜて食べるというのが、正式な七草粥の作法らしいです。
ちなみに七草を叩くときに歌う歌は、こちらです。
七草なずな 唐土の鳥が 日本の国に 渡らぬ先に ストトントン
世界の民謡・童謡
地方によって歌詞に多少の違いはあるものの、このように歌いながらトントンと七草をつぶしていくそうです。
七草粥の由来は?
七草粥は一年の無病息災を願って食べるものとされています。また、正月のお祝いで酷使をした胃腸を癒す働きもあります。
その歴史は古く、何百年も前から脈々と続く由緒ある日本の伝統なのです。
遡ること平安時代。七草粥の由来は、御伽草子の七草草子で語られてます。御伽草子とは、古来の絵本のようなものですが、その中に七草粥をつくる話が載っていたようです。
七草草子のあらすじ
100歳を迎え弱り切った両親を助けるべく、山に入り21日間も祈りを続けた「大しう」という青年がいました。彼の祈りの答えた天上の帝釈天は、「両親を若返らせてほしい」という願いに応え、お告げを与えます。
1月6日までに7つの草を集め、時刻に合わせて玉椿の枝で叩き、7日目の朝に東から清水を汲んできて煮て食べよ、と。そうすれば一口で10歳、七口で70歳若返る。ついには8,000年生きるだろうということでした。青年「大しう」は、このお告げの通り七草粥を作り、両親は無事若返り、長生きをしましたとさ。
人日の節句って何?
人日(じんじつ)の節句という言葉、聞きなれないですよね。実はこれ「五節句」と呼ばれていて、桃の節句・菖蒲の節句・七夕・菊の節句と並ぶ一大イベントなのです。
人日の節句のルーツは中国。かつて中国では、1月1日から順に、鶏・狗(犬)・猪(豚)・羊・牛・馬の日と定めており、それぞれの日にはその生き物を殺生しないこととされていました。そして1月7日を人の日とし、この日は犯罪者を罰しませんでした。
この日に七草粥を食べていたのですが、これが日本に伝わり人日の節句として定着したのです。
七草粥はいつ食べるの?

七草粥は毎年1月7日の朝に食べます。2021年は木曜日ですね。
先ほども軽く触れましたが、6日の夜に七草を仕込み、7日の朝におかゆを炊いて塩と混ぜて食べます。
おいしい七草粥作り方は?人気レシピまとめ
ここからは、おいしい七草粥の作り方を、人気レシピと一緒にご紹介します。
心も身体も温まる、ホっと一息できるようなレシピを集めました。2021年の人日の節句は、ぜひ人気レシピにチャレンジしてみてください!
シンプルでおいしい!基本の七草粥
ベーシックな七草粥のレシピです。とっても胃にやさしそうですね。
葉物と根菜を煮る時間で分けることで、歯ごたえも楽しそうな七草粥です。
子どもでも食べやすい!中華風七草粥
食べると結構青菜臭い春の七草を、鶏がらスープの素を加えておいしく簡単アレンジしたレシピ。
しっとりとやわらかい鶏肉が食欲をそそる、トロッとおいしい一品です。
七草ミルクリゾット
七草のえぐみをまろやかなミルクと粉チーズの風味と、パンチのあるニンニクでおいしく仕上げた一品。
玉ねぎの食感も加わり、非常に食欲をそそる七草レシピですね!
以上、七草粥のご紹介でした。
今年はぜひ、自宅で七草粥を作って、ほっと一息ついてみてはいかがでしょうか!