SDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」 | 現状とその取り組み・私たちにできること

SDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」 | 現状とその取り組み・私たちにできること

持続可能な社会を実現するために必要な17の目標と169のターゲットをまとめたSDGs。国連サミットで採択されたもので、全世界で2030年までに達成すべきものとして現在も各国が社会と地球環境のために様々な問題と向き合っています。

今回は、そんなSDGsの目標でも最後に記されているSDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」について、深堀りしていこうと思います。

目標17の概要から達成のための具体的事例、そして私たちにできることについて、一緒に考えてみませんか?

SDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」とは?

SDGs目標17の具体的な目標を和訳すると「持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する」という内容になっています。

SDGs目標1~16までは、貧困や環境問題、食糧など、具体的な内容にたいする目標があげられてきましたが、この目標17はどちらかというと「SDGs全体にかかわるもの」という印象です。

グローバル・パートナーシップとは、国や組織などの垣根を超えた協力関係のこと。つまり、SDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」は簡単に言ってしまえば「SDGsの各目標を達成するために、世界中で協力してがんばっていこう!」というゴールを掲げているのです。

SDGs目標17のターゲット

SDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」は他の目標に比べ多くのターゲットが設定されています。なぜならば、SDGs目標17は1~16の目標すべてにかかわりがあるためです。逆に言えば、この目標17が達成されなければ残りの1~16の目標も達成不可能であると言っても過言ではありません。

それだけ、このSDGs目標17のターゲットは大切なものなのです。まずは、ターゲットをすべて見てみましょう。

項目内容
17.1課税及び徴税能力の向上のため、開発途上国への国際的な支援なども通じて、国内資源の動員を強化する。
17.2先進国は、開発途上国に対するODAをGNI比0.7%に、後発開発途上国に対するODAをGNI比0.15~0.20%にするという目標を達成するとの多くの国によるコミットメントを含むODAに係るコミットメントを完全に実施する。ODA供与国が、少なくともGNI比0.20%のODAを後発開発途上国に供与するという目標の設定を検討することを奨励する。
17.3複数の財源から、開発途上国のための追加的資金源を動員する。
17.4必要に応じた負債による資金調達、債務救済及び債務再編の促進を目的とした協調的な政策により、開発途上国の長期的な債務の持続可能性の実現を支援し、重債務貧困国(HIPC)の対外債務への対応により債務リスクを軽減する。
17.5後発開発途上国のための投資促進枠組みを導入及び実施する。
17.6科学技術イノベーション(STI)及びこれらへのアクセスに関する南北協力、南南協力及び地域的・国際的な三角協力を向上させる。また、国連レベルをはじめとする既存のメカニズム間の調整改善や、全世界的な技術促進メカニズムなどを通じて、相互に合意した条件において知識共有を進める。
17.7開発途上国に対し、譲許的・特恵的条件などの相互に合意した有利な条件の下で、環境に配慮した技術の開発、移転、普及及び拡散を促進する。
17.82017年までに、後発開発途上国のための技術バンク及び科学技術イノベーション能力構築メカニズムを完全運用させ、情報通信技術(ICT)をはじめとする実現技術の利用を強化する。
17.9全ての持続可能な開発目標を実施するための国家計画を支援するべく、南北協力、南南協力及び三角協力などを通じて、開発途上国における効果的かつ的をしぼった能力構築の実施に対する国際的な支援を強化する。
17.10ドーハ・ラウンド(DDA)交渉の受諾を含むWTOの下での普遍的でルールに基づいた、差別的でない、公平な多角的貿易体制を促進する。
17.11開発途上国による輸出を大幅に増加させ、特に2020年までに世界の輸出に占める後発開発途上国のシェアを倍増させる。
17.12後発開発途上国からの輸入に対する特恵的な原産地規則が透明で簡略的かつ市場アクセスの円滑化に寄与するものとなるようにすることを含む世界貿易機関(WTO)の決定に矛盾しない形で、全ての後発開発途上国に対し、永続的な無税・無枠の市場アクセスを適時実施する。
17.13政策協調や政策の首尾一貫性などを通じて、世界的なマクロ経済の安定を促進する。
17.14持続可能な開発のための政策の一貫性を強化する。
17.15貧困撲滅と持続可能な開発のための政策の確立・実施にあたっては、各国の政策空間及びリーダーシップを尊重する。
17.16全ての国々、特に開発途上国での持続可能な開発目標の達成を支援すべく、知識、専門的知見、技術及び資金源を動員、共有するマルチステークホルダー・パートナーシップによって補完しつつ、持続可能な開発のためのグローバル・パートナーシップを強化する。
17.17さまざまなパートナーシップの経験や資源戦略を基にした、効果的な公的、官民、市民社会のパートナーシップを奨励・推進する。
17.182020年までに、後発開発途上国及び小島嶼開発途上国を含む開発途上国に対する能力構築支援を強化し、所得、性別、年齢、人種、民族、居住資格、障害、地理的位置及びその他各国事情に関連する特性別の質が高く、タイムリーかつ信頼性のある非集計型データの入手可能性を向上させる。
17.192030年までに、持続可能な開発の進捗状況を測るGDP以外の尺度を開発する既存の取組を更に前進させ、開発途上国における統計に関する能力構築を支援する。

17.パートナーシップで目標を達成しよう | SDGsクラブ | 日本ユニセフ協会(ユニセフ日本委員会)

これら1~19までの目標は、それぞれいくつかのジャンルに分けることができます。それぞれ見ていきましょう。

まず、17.1~17.5は「お金」の話になっています。SDGsの活動を促進していくには、まとまった資金が必要です。だからこそ、1~5のターゲットでは、先進国主導で発展途上国に資金繰りの手法を見出すためのサポートをしようねと書かれています。

17.6~17.8は「技術」のお話です。現在地球環境を破壊している人間の営みも、科学が発展して新たな技術が生まれることで、環境にやさしく持続可能な未来も見えてきます。そしてこれらの技術を発展途上国などにも横展開していくことで、SDGsの目標が達成に近づいていくんだよ、ということが書かれています。

17.9の能力開発とは、主に「教育」のことを意味します。先進国の有力企業などが、発展途上国に学校を作る活動をしている事例がありますが、これは「教育水準が国の発展度合いに大きく影響する」からです。主に子どもへの教育機会が損なわれている地域に対する援助が欠かせません。

17.10~17.12は貿易に関する内容となっています。SDGsの掲げる目標には目標1「貧困をなくそう」というものがあります。発展途上国で取れた作物が安い値段で買われ、先進国で安価に販売されるというケースが残念ながら世界中では発生しています。これらを是正し、正当な対価と貿易の機会を発展途上国に与え、持続可能な社会を作り上げていく必要があります。

17.13~17.15は政策について述べられています。簡単に言うと「政策の方向性や内容については各国家の方針にお任せするけど、きちんと一貫性を持った内容で世界の貧困問題解決と経済安定に役立つものにしてね!」ということが書かれています。

17.16~17.17はパートナシップについてです。国家間の垣根を越えて、SDGs目標達成のために知識面でも技術面でも協力し合うように述べられています。この目標17全体に大きくかかわりのある内容ですね。

最後、17.18~17.19に関しては、SDGsの進捗状況を把握できるようにするための目標です。せっかく支援を行っていても、それが発展性のあるものでなければ、なかなか地球や社会の環境を改善方向にもっていくことは難しいものです。だからこそ、特に発展途上国においては、国の発展度を測ることのできる基準作りが必要なのです。

SDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」が必要な理由と現状の課題

SDGs目標17はなぜ必要なのでしょうか。その理由は、SDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」が、SDGsのその他の目標に大きくかかわるものだからです。

ここでは、その理由と現状について説明をしてきますね。

先進国も途上国もあらゆる人の協力によりSDGsを達成する

SDGs目標17は「SDGs目標1~16を達成するための目標」です。そして目標1~16を達成するためには、国や地域、企業を超えて協力して行く必要があります。決して誰かひとり、どこかの国、どこかの偉い人だけが頑張ればいい話でありません。

ひとりひとりが主体性をもってSDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」達成のためにできる範囲の努力をし、活動の輪を広げていくことが求められます。

企業と投資家のパートナーシップ「ESG投資」とは?

ESGとは、Environment・Social・Governanceの頭文字をとって作られた言葉で、環境・社会・企業統治に優れた企業に投資をするという考え方です。近年、このESG投資が注目を浴びています。

従来の投資の考え方は、これから伸びていきそうな企業であるかどうかなど、主にお金回りを判断基準にして行うものが一般的でした。しかし、ESG投資においては別の考えで環境や社会などに配慮がされていて、持続可能な社会の実現に寄与しているかどうかを判断基準にします。

ESG投資が認知されるようになった背景は、目先の利益ではなく、社会にとって好影響を与える企業とパートナシップを結ぶことが、持続的な社会の形成に寄与し、長期的にはプラスになるという認識がされるようになったからです。

SDGsにチャレンジする企業が投資家に注目されるようになれば、企業はSDGsの活動を無視するわけにはいきません。結果、SDGsの目標達成に良い影響を与えることにもなります。

各国で行われているSDGs目標17への取り組み

SDGsも目標すべてにかかわる目標17ですが、世界ではどのような取り組みがなされているのでしょうか。

SDGsの各国の取り組みは国や地域、企業によって様々で、全体にかかわるSDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」で具体的な例をピックアップすることは困難です。しかし、各国がどの程度目標達成に貢献をしているかは推し量ることができます。

例えば、SDGsの達成度合いを視覚的に見れるSUSTAINABLE DEVELOPMENT REPORTでは、世界中の目標の達成具合と達成に大きく貢献している国のランキング形式で見ることもできます。

例えばSDGs貢献度世界No1のスウェーデンは、皆さんも知る海外家具の販売店IKEA発祥の地です。IKEAひとつとっても、持続可能な社会の実現のために様々な取り組みをしていますよね。例えば、大豆ミートを使ったミートボールが食堂で食べられたり、廃棄物が極力出ないように配慮された商品設計がされているなど、細部に企業努力の跡が見られます。

ちなみに、このSDGs貢献度ランキングにおいて、日本は世界17位という結果がでています。

日本の企業によるSDGs目標17への取り組み事例

それでは、日本の企業によるSDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」の取り組み事例について見てきましょう。SDGsすべてにかかわる広い目標ですので、皆さんも初めて聞くような取り組みもあるかもしれません。ぜひご覧ください。

「ファンケル」のSDGs目標17への取り組み事例

「ファンケル」のSDGs目標17への取り組み事例

photo by サステナビリティ | FANCL ファンケル

化粧品などを取り扱う大手企業であるファンケルのSDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」への取り組み事例を見てみましょう。

ファンケルはそもそも「世の中の不安や不便などを解消したい」という理念から始まった企業です。社会の持続性という「不安」に対しても、しっかりと解決のための活動をしています。

  • ファンケル神奈川SDGs講座
    ファンケルは神奈川県内の小学生・高校生を相手にSDGsの大切さを教える講座を開催しています。事業に絡めてSDGsの活動を行うのではなく、もう直接SDGsのことを教えてしまおう!というシンプルな取り組みですが、シンプルゆえに子どもたちに伝わりやすいというメリットがありますね。
社名(商号)株式会社ファンケル(FANCL CORPORATION)
本社所在地神奈川県横浜市中区山下町89-1
事業内容化粧品・健康食品の研究開発、製造および販売
公式サイトhttps://www.fancl.jp/index.html

「日清食品」のSDGs目標17への取り組み事例

「日清食品」のSDGs目標17への取り組み事例

photo by 研究室からステーキ肉をつくる。 | 日清食品グループ

カップヌードルでおなじみの日清食品の取り組み事例です。食品会社だけに、カップヌードルなどの保存食を寄付しているのかな?とイメージしてしまいますが、意外な切り口でのSDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」への貢献をしていました。

  • 日清食品と東京大学が世界初の食用肉を完成させる
    世界初食用肉?と頭をかしげたくなりますが、なんとこの食用肉、牛の筋繊維を培養して作られた「人工肉」なのです!少しゾッとするようなプロジェクトですが、実はすでにサイコロステーキほどのサイズの肉は培養成功済み。いずれは食卓に並ぶようになるかもしれませんね!
社名(商号)日清食品ホールディングス株式会社 (NISSIN FOODS HOLDINGS CO., LTD.)
本社所在地東京都新宿区新宿6-28-1
事業内容持株会社として、グループ全体の経営戦略の策定・推進、グループ経営の監査、 その他経営管理など
公式サイトhttps://www.nissin.com/jp/

「ケイウノ」のSDGs目標17への取り組み事例

「ケイウノ」のSDGs目標17への取り組み事例

photo by SDGs×K.UNO −企業活動を通じてのSDGsの実現

ケイウノは2021年に創立40周年を迎える老舗ジュエリーメーカー。宝飾関係企業はあまりSDGsにはなじみのないように思えますが、素敵なSDGsの輪を広げていました。

  • ジュエリーの力で無電力地域に水力発電を設置
    ネパールの無電力地域に水力発電機を導入したいという物理学者の菊池伯夫氏のクラウドファンディングに賛同。支援者にリターン品としてしずく型のジュエリーを用意しました。結果、ネパールの小学校に無事水力発電機が設置されました。
社名(商号)株式会社 ケイ・ウノ
本社所在地愛知県名古屋市千種区猫洞通3-9
事業内容ジュエリー・時計の製造販売、オーダーメイド、リフォーム、修理
公式サイトhttps://www.k-uno.co.jp/

SDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」に対して私たちができること

SDGsにかかわることを何かしたいけど、パートナシップを結ぶとか目標を達成するとかだとテーマが重すぎるな…と思っている方も多いのではないでしょうか?

安心してください。確かに、SDGsは地球に住むすべての人が挑戦すべきテーマではありますが、一個人にガチガチに努力をすることが求められるようなものではありません。あくまで、自分でできる範囲で行っていくようなものなのです。

ここでは、個人レベルでもできるSDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」達成に役立つアクションをご紹介していきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。

SDGs・エシカルなイベントに参加する

SDGsにかかわるイベントが一つのブームになりつつある昨今、日本国内でも多数のSDGsなイベントが開催されています。これらに参加をして、SDGsに対する知識と熱量を蓄えてみるのもおすすめです。

知るということは、活動の第一歩になります。逆に言えば、知らなければいつまでたっても活動に移すことはできません。ちょっとおもしろそうだな、など動機は軽いものでも全然かまいません。SDGsなイベントに触れ合うことで、あなたの考え方や行動がひとつサステナブルになるきっかけになってくれることでしょう。

夏休みの自由研究にもぴったり!SDGsを体験しながら学べる「捨てない。展」開催中

SDGsの達成に向けて活動している企業や団体を応援する

SDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」に挙げられているパートナーシップは、企業と個人のつながりも含まれます。

世のなかにはたくさんのSDGs達成のための活動をしている企業が存在します。環境のためにロスを少なくするための活動をしている企業や、発展途上国への援助をしている団体もいます。こういった組織を応援するために、その企業の商品を買ったり、株を買ってみたり、活動を応援するために情報拡散に協力してみたり…パートナーシップの在り方は様々です。

ぜひ、SDGsに関係ありそうな企業に興味を持って、まずは調べてみるところから始めてみてはいかがでしょうか!

できるところからはじめてSDGs目標17を達成しよう!

SDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」についていろいろとお話をしてきました。いかがでしたでしょうか?

SDGs目標17は、SDGs全体にかかわる内容であり、すべての目標に通ずる内容がまとめられた目標です。地球の未来が危険であることは、それまでの人類の発展が起こしたもので、いわば「人類史のまとめ」のようなものです。それをひっくり返し、地球を守ろうという取り組みをするのですから、当然人一人が頑張ったところで結果はそうそう変わってくれませんよね。

だからこそ、人が、地域が、企業が、国が、世界が協力し、パートナシップのもとで取り組むことで改善の目が見えてきます。

例えば、この記事をだれか家族や友人に紹介し、SDGsのことを知ってもらうのもひとつのパートナーシップです。ぜひ、あなたにできる行動から始めてみませんか?

ライター:相澤 かづき

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