SDGs目標15「陸の豊かさも守ろう」 | 現状とその取り組み・私たちにできること

SDGs目標15「陸の豊かさも守ろう」 | 現状とその取り組み・私たちにできること

持続可能な社会の実現のために達成すべき17の目標と169のターゲットがまとめられているSDGs。私たち人間の住む地球の環境と社会を持続可能なものとして守っていくためには、このSDGsをいかに達成していくかがキーポイントです。

今回は、SDGs17の目標のうち、SDGs目標15「陸の豊かさも守ろう」について詳しく解説していこうと思います。

この目標がたてられた経緯と世界の現状、そして国内外での実際の取り組みなどを知り、あなたの実生活でもできるSDGsなアクションもご紹介。

ぜひ参考にして、一緒にSDGsな生活をしてみませんか?

SDGs目標15「陸の豊かさも守ろう」とは?

「陸の豊かさ」とはなんでしょうか?それを知るためには、私たち人間を含む地球上の生命体を支えているものについて知る必要があります。

生命維持に欠かせない水、新鮮な空気、豊かな食材…これらを支えているのは地球上に存在する豊かな「森林」です。SDGs目標15「陸の豊かさも守ろう」では、この豊かな森林を守るということが大きなテーマとなります。

ですが、森林保全をする=木を切らずに守りましょう!というだけでは足りないのです。まずはSDGs15を達成するために必要なターゲットについて知っておきましょう。

SDGs目標15のターゲット

SDGs目標15のターゲットは、主に地球の森林資源を保全することです。SDGsの全体のテーマが「持続可能性」であることから、森林資源などの地球環境を現状より悪化させない、改善させていくといく取り組みが必要になってきます。

陸の豊かさを守るためのターゲットは15.1~15.9に分けられた目標と、少し難しい内容が書いてある15.a~15.cの計12個。1~9は、SDGs目標15を達成するために成し遂げなければならないことで、a~cは達成するための具体的な手法です。

まずはターゲットについて見てみましょう!

項目内容
15.12020年までに、国際協定の下での義務に則って、森林、湿地、山地及び乾燥地をはじめとする陸域生態系と内陸淡水生態系及びそれらのサービスの保全、回復及び持続可能な利用を確保する。
15.22020年までに、あらゆる種類の森林の持続可能な経営の実施を促進し、森林減少を阻止し、劣化した森林を回復し、世界全体で新規植林及び再植林を大幅に増加させる。
15.32030年までに、砂漠化に対処し、砂漠化、干ばつ及び洪水の影響を受けた土地などの劣化した土地と土壌を回復し、土地劣化に荷担しない世界の達成に尽力する。
15.42030年までに持続可能な開発に不可欠な便益をもたらす山地生態系の能力を強化するため、生物多様性を含む山地生態系の保全を確実に行う。
15.5自然生息地の劣化を抑制し、生物多様性の損失を阻止し、2020年までに絶滅危惧種を保護し、また絶滅防止するための緊急かつ意味のある対策を講じる。
15.6国際合意に基づき、遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分を推進するとともに、遺伝資源への適切なアクセスを推進する。
15.7保護の対象となっている動植物種の密猟及び違法取引を撲滅するための緊急対策を講じるとともに、違法な野生生物製品の需要と供給の両面に対処する。
15.82020年までに、外来種の侵入を防止するとともに、これらの種による陸域・海洋生態系への影響を大幅に減少させるための対策を導入し、さらに優先種の駆除または根絶を行う。
15.92020年までに、生態系と生物多様性の価値を、国や地方の計画策定、開発プロセス及び貧困削減のための戦略及び会計に組み込む。
15.a生物多様性と生態系の保全と持続的な利用のために、あらゆる資金源からの資金の動員及び大幅な増額を行う。
15.b保全や再植林を含む持続可能な森林経営を推進するため、あらゆるレベルのあらゆる供給源から、持続可能な森林経営のための資金の調達と開発途上国への十分なインセンティブ付与のための相当量の資源を動員する。
15.c持続的な生計機会を追求するために地域コミュニティの能力向上を図る等、保護種の密猟及び違法な取引に対処するための努力に対する世界的な支援を強化する。

掲載元:15.陸の豊かさも守ろう | SDGsクラブ | 日本ユニセフ協会(ユニセフ日本委員会)

ポイントとなるのは、15.3にも書かれている「土地劣化」です。人類がこのままのペースで地球資源を消耗し続けていると、砂漠化によって多くの生き物が絶滅し、最終的には私たち人間の将来も脅かされる結果になります。

人間は地球の資源を食い尽くして絶滅してしまった…という愚かな結果にならないよう、これらの目標に真摯に取り組んでいく必要があります。

SDGs目標15「陸の豊かさも守ろう」が必要な理由と現状の課題

すでに少し触れましたが、SDGs目標15「陸の豊かさも守ろう」が必要な理由は、ザックリ言ってしまえば「このままだと地球がヤバいから」です。

と言われても、何がどうヤバいのかは皆さんもいまひとつ現実味を帯びていないと思います。ここではその理由と私たちが抱える現状の問題について、一緒に考えてみましょう。

森が私たちの生活を支えている

森林というのは思った以上に私たちの生活を支えています。

例えば、水。雨が降って地面にしみ込んだ水は、森林に貯蓄され私たちの生活用水になります。光合成で空気をきれいにする効果もありますよね。大雨が降った時にぬかるんだ大地を木の根っこが支え、がけ崩れなどを防いでくれることもあります。

このように、森林資源は私たちの生活には欠かせないもので、とくに生死にかかわる部分で需要な役割をしているのです。

生物多様性

森林は多くの生物の生態系を支える棲み処でもあります。地球上に存在する約8割の生物は、森林に棲む生き物であると言われています。

しかし、人間の活動により森林を含む地球環境に悪い影響が出てしまったことで、森林の砂漠化が昨今問題になっています。森林が砂漠化することで、多くの生物が絶滅の危機に瀕してしまいます。

様々な生き物が一緒に地球で生きることを「生物多様性」と言い、この多様性はSDGsがテーマとする部分です。そしてもちろん、私たち人間もこの多様性の輪の中に入っています。

人間を含むこの生物多様性を守っていくためにも、限りある地球の資源を守っていかなくてはなりません。

あらゆる生物が絶滅の危機に

現在、多くの森林が砂漠化の危機に瀕しています。今地球上に確認されている生物は約8000種。そのうち8%はすでに絶滅をしてしまっています。さらに、22%は今まさに絶滅しようとしているのだそう。

人間の営みだけでこれだけの生物に影響を与えてしまっていることももちろん大変な事態なのですが、このままのペースで人間が地球の資源を使い続けると、いずれは人間社会すらも存続不可能になってしまいます。

だからこそ、今からでも事態を深刻化させないための取り組みであるSDGs目標15が必要になってくるのです。

各国で行われているSDGs目標15への取り組み

SDGs目標15達成に向けて、世界ではどのような取り組みが行われているのでしょうか?

世界レベルでは、地球環境保護のための条約が存在しています。

まず、ストックホルム条約。これは「地球環境の保護は人間の義務である」というテーマで締結された条約で、地球資源を使うことの責任が強烈に書かれています。宣言文のような内容が並ぶ条約ですが、それゆえに環境問題に取り組むための世界的な基準にもなっています。

さらに、生物多様性条約。地球規模で生物の保全を目指す唯一の国際条約で、失われつつある種の保存を守り、生物多様性を維持しようというものです。

これらの条約の効果もあり、以前に比べれば保護地域なども増えてきています。しかし、まだまだSDGs目標15の達成には努力が足りていないというのが現実です。

日本の企業によるSDGs目標15への取り組み事例

日本の企業によるSDGs目標15への取り組みをご紹介していきます。

「we know enough < 」のSDGs目標15への取り組み事例

「we know enough < 」のSDGs目標15への取り組み事例

photo by we know enough <

we know enough <はアウトドア用品のブランドで、企業自体のテーマがサステナブルな視点を大切にした商品設計で、自然と社会を豊かにするというものです。

  • サステナブルな視点を大切にし、自然と社会を共に豊かにすることを目指して、2021年春に立ち上げた環境配慮型のアウトドアガレージブランド
    人は自然を通じて楽しませてもらい、豊かな体験を得ている。だからこそ、自然を大切にし、守っていく必要があるのだという理念を持っています。アウトドアブランド活動を行うことで、この理念が多くの人の共感を得られるように日々努力している会社です。
  • 炎から草花を守る、自然に優しい焚火台を開発。クラウドファンディング Makuake にて目標金額を達成
    キャンプなどで使用する焚火台は、使用することで土台となる地面の草が焼けてしまうという問題点がありました。we know enough < では、二層構造で土台の草が焼けないタイプの焚火台を開発・販売しています。
社名株式会社WKE
本社所在地静岡県浜松市北区引佐町白岩278番地の5
事業内容アウトドアグッズの販売
公式サイトhttps://weknowenough.com/
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「FRONTIER JAPAN株式会社」のSDGs目標15への取り組み事例

「FRONTIER JAPAN株式会社」のSDGs目標15への取り組み事例

photo by フロンティアジャパン株式会社

フロンティアジャパンは、木材に特化したノベルティの製造、販売の会社。もともとが「間伐材を使用したノベルティー」を手掛けていた企業のため、SDGsとの親和性もばっちりです。

  • 日本の森林問題を考え、保全するということは、まず森と人が一緒になり木を「植え」「育て」そしてきちんと「使う」。この循環を生み出すためにサスティナブルなお膳ブランド「膳-ぜん-」をリリース
    国土の66%が森林に支えられていながら、私たちが実際に使用している木材の70%という矛盾を解消すべく、高知県産の天然杉を使用したお膳をプロデュース。売り上げの1%は環境保全活動に寄付されています。
社名FRONTIER JAPAN株式会社
本社所在地東京都江東区森下3-12-5丸八倉庫2階
事業内容アウトドアグッズの販売
公式サイトhttp://www.frontierjapan.co.jp/

「UCC上島珈琲」のSDGs目標15への取り組み事例

「UCC上島珈琲」のSDGs目標15への取り組み事例

photo by UCCのサステナビリティ

UCC上島珈琲は、ご存じコーヒーを取り扱う会社で、日本でも老舗に入る部類の歴史を持っています。コーヒーとSDGs目標15がどうかかわってくるのでしょうか。

  • エチオピアの森林保全
    エチオピアでは、日々の現金収入を得るために森林が伐採され続けていました。UCC上島珈琲は、現地の経済と自然環境を保護するために、現地で生育されている自然栽培のコーヒーに価値を見出し、品質改善のためのプロジェクトを開始。現地に新たな雇用と経済活動を生み、森林保護にもつながっています。
社名UCC上島珈琲株式会社
本社所在地兵庫県神戸市中央区港島中町7丁目7番7
事業内容コーヒー、紅茶、ココアの輸入並びに加工、販売。 缶コーヒー等の飲料の製造、販売。各種食材の仕入、販売。
公式サイトhttps://www.ucc.co.jp/index.html

SDGs目標15「陸の豊かさも守ろう」に対して私たちができること

SDGs目標15の達成に向けて、私たちが出来ることはなんでしょうか?

森林区域の保護率は世界的に見ても増加はしているものの、そのペースはまだまだ地球を保全していくには足りません。私たちひとりひとりができるSDGsなアクションについて、一緒に考えてみましょう。

FSC認証の家具や雑貨を購入してみる

FSC認証とは、正しく管理された森林で取れた木材を使用したことの証明です。的確なリサイクルをされた木材を使っている場合にもこのマークは適用されるので、私たちは、このFSCマークの付いた商品を買うことで、間接的に森林保護のアクションをしていることになります。

一般消費者である私たちが直接森林保護をすることは難しいですが、このように消費行動を絡めたものであれば、実行可能ですね!

地元で採れた野菜などを食卓に取り入れる

日本は多くの食材を海外からの輸入に頼っています。実際に皆さんもスーパーで購入する野菜、肉、魚に外国産のものが多く存在するのではないでしょうか。

食料の輸入はもちろん日本のような自給率が低い国にとっては大変便利なシステムです。しかし、食品の輸送には大きな環境負荷がかかります。輸送の際に発生する温室効果ガスは温暖化を引き起こす原因となり、森林の砂漠化につながります。

だからこそ、できる限り国産、それも地元の食材を食卓に取り入れましょう。輸送コストが減り、結果的に地球環境の保全につながります。

ひとりひとりの小さな一歩からSDGs目標15を達成しよう!

SDGs目標15「陸の豊かさも守ろう」について、いかがでしたでしょうか?

砂漠化の抑制、森林の保護など、個人レベルではどうしようもないことのように思えますが、それは誤解です。

地球のゆたかな自然を守るためには、結局のところひとりひとりが環境に配慮をし行動をすることが大切です。リサイクルのためにきちんとゴミを分別することも大切。地元の商品を愛することももちろん大切です。

大きな問題だからと目をそらさずに、あなたにできる範囲でいいのでSDGsなアクションを心がけてみてはいかがでしょうか!

ライター:相澤 かづき

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