フィルターバブルとは?便利さの裏に潜む弊害に陥らないための対策・事例まとめ

フィルターバブルとは?便利さの裏に潜む弊害に陥らないための対策・事例まとめ

インターネットやSNSの急速な発展に伴い、フィルターバブルという現象が発生し、社会問題になりつつあります。

このフィルターバブルという言葉、なかなか聞きなれないと思いますが、実は、今これを見ているあなたにとっても決して他人事ではないのです。

今回はそんなフィルターバブルについて、概念と問題点、そしてどうすれば安全にインターネットやSNSを利用できるのかについて深堀りをしていきたいと思います。

フィルターバブルとは?

フィルターバブルとは、インターネット利用の弊害のひとつで「偏った情報のみを見続けることで思想や思考に偏りが生まれてしまう危険性」を提唱した言葉です。

フィルターとは「こす・ろ過する」という意味の単語で、バブルとは「泡」のことです。現在のインターネットの情報は、使う人によってフィルタリングされ「自分に合った情報のみが提示される」ように操作されています。そして、自分にあった情報以外はまるで泡に包まれたように見えなってしまいます。この情報操作がフィルターバブルです。

フィルターバブルは、主にインターネットやSNSに触れ合いながら成長してきている若者世代を対象にその危険性が提唱されている傾向があります。

例えばTwitterなどのSNSでは、ユーザーが自分の趣味嗜好にあったユーザーをフォローして利用します。そして、運営側もユーザーのフォロー傾向などからアルゴリズムで分析を行い、ユーザーに合った情報を自動でフィードに表示をしてくれます。

結果、タイムラインが自分の「意図せずに自分の好きな情報のみで満たされた状態になる」という現象がフィルターバブルの一例です。

エコーチェンバーとの違い

フィルターバブルと似た単語にエコーチェンバーという言葉があります。このふたつは並列して語られることが多いのですが、ニュアンスは微妙に異なります。

フィルターバブルは、インターネットやSNSの内部的な処理で「表示される情報がユーザー好みになる」という現象をさしますが、エコーチェンバーは「TwitterなどのSNSで自分の趣味や思考に近い人ばかりが集まり、得られる情報や思考に偏りが出てしまう」ことを意味します。

エコーチェンバーとは「反響室」という意味です。声が反射してしまうような狭い空間で、自分好みの情報のみに溢れかえってしまっている状態を指しているのですね。

参考:上手にネットと付き合おう(総務省)

いま表示されているネット上の情報はあなたに合わせて表示されたものです!

突然ですが、あなたがスマホやPCでいつも見ている情報はすべて正しいものだと思いますか?

誰でも簡単にインターネットで情報検索ができてしまう現代。ひとつのニュースに対しても、様々な意見や書かれ方が存在します。ですが、インターネットの検索エンジンでは、これらの膨大なデータを「個人の検索履歴などから趣味嗜好を判別し、あなたの好きそうな情報を優先的に表示」するように自動処理されています。

これは非常に便利な機能なのですが、逆に言えば「自分の興味のない情報は知らず知らずのうちに省かれている」ということでもあります。今回のテーマであるフィルターバブルとは、まさにこのフィルタリングの危険性に警鐘を鳴らしています。

まずは、インターネットを利用して情報を得る場合は「インターネットの情報は自分好みにカスタマイズされている」と理解したうえで使用することが大切だ、ということを憶えておきましょう。

参考:上手にネットと付き合おう!(総務省)

フィルターバブルの事例

フィルターバブルは個人の趣味嗜好にあった情報が優先的に表示される優れたシステムですが、同時に情報の偏りという弊害も生み出してしまうものです。それは時に、想像もしないような大きな波として世界中の人に影響を与えてきました。

ここでは、「情報の海」ともいえるインターネットの世界で起きている、フィルターバブル現象をいくつかご紹介いたします。

2016年米国大統領選挙

2016年の米国大統領選挙。かのトランプ氏とヒラリー氏が連日激しい情報合戦を行った選挙でしたが、この大統領選がフィルターバブル現象を一般的にしたといっても過言ではありません。

両陣営を支持する人々が同じ政治的思想を持つ人をSNSで支持し、敵対陣営をフェイクニュースを拡散に攻撃しました。結果、トランプ氏を支持する人にはトランプ氏を支持する情報ばかりが、ヒラリー氏を支持する人にはヒラリー氏を支持する情報ばかりが表示されるようになってしまいました。

「自分の好きな情報(支持する意見)のみが顕在化する」という、まさしくフィルターバブル現象が起きた事例です。

新型コロナウイルスに関する情報接触

新型コロナウイルスが世界的な話題となった際に、様々なデマ情報がインターネット上に飛び交ったのを皆さんは覚えているでしょうか。代表的なものとして「トイレットペーパーが不足する」「お湯を飲めばコロナを退治できる」といった情報です。

例えば今あなたの前に見知らぬ人が来て、「お湯を飲めばコロナが治るよ」と言われて信じる人がいるでしょうか。ほとんどの方はそんなことはないと思います。ですが、インターネットの情報はこんな信憑性の薄い情報であっても尾ひれがついて「もっともらしく」仕上げられてします。

そしてこれらの情報は、自分が能動的に調べなくても、インターネットを利用していれば受動的に入ってきてしまう特徴があります。面と向かって言われたら信じられないようなデマ情報でも、もっともらしくネットにたくさん書かれてしまえば本当だと信じてしまう危険性がある、ということです。

ネットニュースの表示

インターネットは個人の検索履歴や居住地、性別や年齢といったデータを利用しパーソナライズ化されています。そうすることで、膨大な電子の海からその人にあった情報をフィルタリングして提示できるというメリットがあります。

例えば世の中に多数で回るネットニュース。ひとつのニュースに対して数多くの媒体がニュース記事を配信しています。同じニュースであっても、ユーザーが使用する端末に働いているフィルタリングによって、情報の切り口は大きな差異があるものです。

A社の記事は肯定的、B社の記事は否定的、こういった違いも、先ほど紹介した2016年米国大統領選挙のようにフィルタリングをされてあなたの端末に表示されています。

ネットショッピングの表示

新型コロナウイルスの影響で、ネットショッピングという文化が一般的になりました。ここ2年程、筆者もよくネットショッピングを利用しています。

多くのECサイトでは、過去の購入データは蓄積されています。それらのデータを利用して、購入時に関連商品を「あわせて購入!」と紹介したり、商品検索結果に広告として商品が表示されたりします。

これらの情報も、フィルタリングされたデータのひとつで、フィルターバブルの一種です。

SNS上の表示

SNSは自分の趣味嗜好に合った情報が顕著に提示される媒体のひとつです。例えば、野球やサッカーなど特定のスポーツが好きで、SNSでの好きなスポーツに関わる情報ばかりを集めているアカウントには、そのスポーツの情報が自動で表示されるようになります。

SNSをやっていて「あなたにおすすめのアカウント」と表示されるのを見たことがあるでしょうか?それらもフィルターバブルの一種です。

フィルターバブルの問題点

ここまで事例を含めてフィルターバブルについて説明をしてきましたが「確かに情報に偏りが出るかもしないけど、自分好みの情報が表示されるのは別に問題なくない?」と思う方もいるかと思います。

確かに、膨大な情報を自動でパーソナライズ化して提供してくれること自体は非常に便利ですよね。

ですが、全く問題がないわけではありません。そのひとつが先ほどから何度が出てきている「情報・思考の偏り」です。

なぜ情報を偏りが危険かというと「自分の考え方や思考に近い意見や情報は、どんな時でも受け入れやすく、肯定的に捉えがち」だからです。ですが、物事は常に一面性だけが真実ではありません。決してあなたにとって心地よい情報だけが真実ではないのです。

あらゆる事象には多くの意見が存在します。それらを無視して意見の多様性に触れずにいることは「他者の意見や思考を理解できない人間を生んでしまう」という危険性があるのです。

特に、フィルターバブルという仕組みを知らずに自分にとって心地よい情報のみに触れ合っている人は注意が必要です。

フィルターバブルの対策・確認方法

フィルターバブルという概念とメリット、そして問題点を理解したところで、どうやってネットの海に広がる膨大な情報と付き合っていけばいいのか一緒に考えてみましょう。

ポイント自体はとても簡単です。今からでも実践できるものばかりですので、ぜひ読んで実践をしてみましょう。

その情報を信じる前に他の情報と比べてみましょう!

新型コロナウイルスの感染拡大が話題になった時、たくさんのデマが流れました。トイレットペーパーがなくなる、お湯が効く、ワクチンで不妊になる…良かれと思って拡散された情報から、悪意に満ちた嘘、大小含め挙げ始めたらキリがありません。

デマを信じてしまわないためにまずやってほしいことは、得た情報を別の情報と比較をすることです。

別の情報を見ることで、得た情報が嘘か本当か見分けるきっかけになります。

情報の発信元をチェックする

フィルターバブルの状態、すなわち受動的な情報を得たときにやってほしいこととして、その情報を「誰が発信しているのか」をチェックすることが挙げられます。

インターネットでは、身元のしっかりした信頼のおける人も、どこの誰だかわからない謎の人も、同じステージで情報を発信することが可能です。

その情報が確かな人かどうかチェックしてから情報の正誤性を判断する態度は非常に大切です。

その情報が発信された日付を確認する

インターネットで得た情報が最新のものかどうかも大切です。特に、今見ている情報が古いものの場合は、現在の情報とは相違がある可能性もあります。

見ている情報がいつのものかタイムスタンプを確認し、情報が古い場合は一度検索をかけて新しい情報を探すようにしましょう。

一次情報を確かめる

一次情報とは、その情報の「元ネタ」です。特にSNSに顕著ですが、情報が拡散されると元情報に様々な脚色が付き、真意とは程遠い情報になってしまうケースがあります。

自分が見た情報が誰かの伝聞や引用であった場合は、その情報をうのみにせず、元ネタとなった情報を見るようにしましょう。

インターネット以外の情報を見てみる

インターネットでの検索や調べものが苦手だという方は、あえてネットから離れて情報を調べてみることをお勧めします。

インターネットの情報は匿名性が高く気軽に投稿ができるため、悪質なデマや事実の裏取りが十分にされていないものも多数あります。

インターネット以外の情報収集方法として挙げられるのは、新聞・雑誌といった紙媒体や、テレビやラジオといった公共放送がおすすめ。どちらもインターネットに比べれば不便ですが、フィルターバブルからは脱した調べものが可能です。

ネットを利用する際にはシークレットモードを活用する

インターネットを開いて様々なサイトを閲覧するブラウザには、たいてい「シークレットモード」という機能が搭載されています。

シークレットモードとは、インターネットで検索した履歴や入力したデータが自動的に削除されるブラウザのモードのことです。シークレットモードではフィルターがかかっていないので、フラットな状態で検索することができます。

フィルターバブルに飲み込まれず便利に利用しよう!

フィルターバブルは、情報の偏りや自分と異なる意見に触れる機会が減少する危険性があるのは事実ですが、その仕組み自体は画期的なものです。

例えばECサイトでのショッピングなどで自分の欲しいものの傾向からおすすめ商品を紹介してくれたり、YouTubeなどで閲覧履歴からおすすめ動画を紹介してくれたりする機能は非常に便利ですよね。

フィルターバブルのデメリットに飲み込まれないようにするために大切なことは、とにもかくにも「得た情報を簡単に信じて拡散しない」ということです。

そのためには、どのような情報でも「情報元や反対意見を見るクセ」をつけておきましょう。

そうすることで、いろいろな人の意見に触れて多様性を理解できる人間にもなりますし、デマに振り回されることも少なくなります。

そして、フィルターバブルの問題は、あなただけではなく、あなたの家族や子どもにも起こりうる可能性があります。家族でも折を見てインターネットの情報との付き合い方を話し合っておきましょう。

「そんなつもりはなかったけれど、デマ拡散に加担してしまった!」と後悔してからでは時すでに遅し。フィルターバブルとうまく付き合って、快適なネットライフを過ごしましょう!

ライター:相澤 かづき

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