
皆様は「マルシェ」という言葉を聞いたことはありますか?響きからなんとなくフランス語?と想像をする方もいらっしゃるかと思います。
実は今この「マルシェ」が日々の生活に欠かせない「買い物」に新たな風を吹き込み、ひとつのムーブメントになりつつあります。
今回はそんなマルシェについて、詳しく深堀りしていこうと思います。「マルシェとは何?」という人から、実際にマルシェに参加をしたいという人まで役に立つ情報をまとめていきますので、ぜひ最後までお読みくださいね!
マルシェとは?マルシェという単語の意味は?
マルシェとは、フランス語で「市場」を意味する単語のこと。では、日本でいうところの市場とマルシェは同じ意味?ちょっとおしゃれに言い直しただけ?というと微妙にニュアンスが違います。
日本的な市場は、特定の場所に常設された店舗が多数存在して定期的ないしは常に商品が売られている、いわばスーパーマーケット的な意味合いの強いものです。
近年よく聞くようになったマルシェは、「売り場にたくさんの店舗が集まって商品を販売する」という意味では日本的な市場と同じようなカタチですが、生産者が直接マルシェに出店して消費者に商品を売るというスタイルが主流なのです。
マルシェのメリットはいくつかあります。いくつかピックアップしてみましょう。
- 生産者と消費者が繋がることができる
…常設の店舗型の市場では、常に同じ店舗が販売をしていますが、マルシェはその都度開催者が出店者を募って開催するケースが主流です。出店のハードルも低いため、生産者が直接マルシェに参加をして消費者に製品を売ることが可能です。消費者にしてみれば、生産者の生の声を聴きながら買い物を楽しむことができるというメリットがあります。
- 地元の隠れた名品を買える
…マルシェにはスーパーなどでは知りえない地元の特産品との出会いのチャンスがたくさん。生産者が直接出品をするため流通のプロセスを経ていないため、商品の多くは鮮度も抜群です。
- 食品以外も買える
…市場は生鮮食品の取り扱いがメインですが、マルシェは生鮮食品以外にも、地元のアーティストが作成したハンドメイドアクセサリーやかわいい雑貨が出品されることも。思わぬ掘り出し物との出会いがあるかもしれません。
- 食品の地産地消に貢献!
…マルシェに出店する生産者は、そのほとんどが地元の方です。地元の旬の食べ物がずらりと並んでいますので、ぜひ地元の味を手に取って「食材の地産地消」に貢献してみましょう。マルシェには、昨今話題のSDGsの活動にも参加できるというメリットもあるのです!
フリーマーケットとの違いは?
「マルシェって要するにフリーマーケットを今風に言っただけじゃないの?」と思った方も多いでしょう。
個人レベルの小さな出店者がモノを売るという意味ではカタチは似ているのですが、フリーマーケットとマルシェは似て非なるものです。
もともとマルシェは路上や広場で個人が食品を売るという文化が日本に輸入されたモノ。そのスタイルを踏襲し、日本のマルシェでも多くは野菜などの食品を取り扱うケースがほとんどです。
フリーマーケットは、食品ではなく中古品や古着などの「物品販売」がメイン。食品を取り扱うケースは非常にまれです。ただし、マルシェでは個人のハンドメイドアクセサリーや雑貨などがラインナップされることもあります。
バザールとの違いは?
特設会場を設置して特売会を行う「バザール・バザー」もマルシェとごっちゃになりやすいイベントです。
マルシェは個人レベルの出店者が集まって販売を行うイベントですが、バザールはデパートや百貨店などの大型店舗が開催する「大売出しセール」のことを意味します。商品はそもそもお店のモノですので、マルシェとは取り扱う商品が異なっている、ということです。
マルシェがいま人気・話題を集めている理由は?
最近はいろいろな場所でマルシェが開催されており、街を歩いているだけでも不意に見かけることも多くなってきました。それはなぜなのでしょうか?
「単になんとなく海外文化っぽくておしゃれだから」という理由だけではないマルシェならでは魅力がそこにはありました。
生産者の顔が見える・生産者と消費者がつながることができる
マルシェには地元の生産者が直接販売する新鮮な生鮮食品がずらりと並びます。それは単に新鮮な食材が買えるというメリットだけでない魅力がたくさん。
例えば生産者におすすめの食材を聞いてみるとか、食材を最大限楽しむ方法を知るとか、作り手だからこそわかる情報を知れるチャンスがあるのです。
また、普段のお買い物では知ることができない「生産者の想い」に触れるチャンスでもあります。
こだわりの商品や食材が手に入ります!
マルシェに並ぶ商品には、普段のお買い物ではなかなか見ることのできないユニークなものがたくさん!
日々のスーパーのお買い物にマンネリ感や物足りなさを感じている方は、気分転換に近くで開催されているマルシェに足を運んでみましょう。
同じジャンルの商品でも、生産者のこだわりの詰まった商品に出会うことができますし、いい気分転換にもなるはず。
普段の買い物では得ることができないレジャー感が味わえる♪
マルシェでの買い物は非常に楽しいものです。それはなぜでしょうか?
その答えは「生産者とコミュニケーションを取りながら買い物を楽しむことができるから」です。
マルシェで商品を選んでいると、出店者の方から「これがおすすめだよ!」「これはこう使うとおいしいよ!」などとたくさんの声掛けをもらえます。生活のための義務になりがちな食材の買い出しが、コミュニケーションの取れる特別なレジャーに早変わりしますのでおすすめです。
ただし、自分の予想もしていなかった魅力的な商品をプッシュされる危険性もありますので、買いすぎには注意!
オンラインでもマルシェを楽しむことができる!
「マルシェは魅力的だけど、今は新型コロナウイルスの感染拡大も心配だしなんとなく足を運ぶのも不安だ…」という方は、オンラインマルシェの利用をおすすめします。
え?生産者の顔が見えるのがマルシェの魅力なのにオンラインじゃ意味がなくない?と思ったあなた、安心してください。オンラインマルシェは生産者直通の「顔が見えるオンラインショップ」なのです。
例えば野菜であれば「誰がこの野菜を作っているのか」「どういった野菜なのか」ということがきちんと明示されており、マルシェの魅力でもある「生産者から直接買う」というメリットがきちんと活かされています。
買い物を楽しむだけでなく出店をする方も急増中!
自分で店を持ってモノを売るというのは非常にハードルが高いものですが、マルシェは募集に対して応募をするだけで一時的に自店舗を持つことができます。
そのため、マルシェで買い物を楽しむだけでなく、出店をして販売までしちゃう!といった方もちらほら出てきています。マルシェの多くはフリースペースにポンッと商品を並べて行うもので、出店料もそれほど高くない傾向があるため出店のハードルが低く、参画しやすいというメリットがあるためです。
普段と違う商品が楽しく買えて、その気になれば出店も簡単!という特徴から、マルシェは人気になっているのですね。
マルシェに出店するために必要なこと
マルシェに出店したい!という気持ちが出てきましたか?
確かにマルシェに出店することは常駐の販売店を持つよりはるかに簡単で魅力的です。ですが、簡単だからといって準備を何もしなくてもいいわけではありません。
はじめてのマルシェ出店で転ばないよう、チェックすべきポイントを押さえておきましょう!
立地条件・出店条件を確認する
まずはマルシェを開催する主催者の提示する立地条件や出店条件をしっかりと把握しておきましょう。
マルシェが行われる場所が駅から近いのか、近くに駐車場はあるのか、テントや電源などの備品貸し出しはあるのか、一人当たりのスペースはどの程度なのかといったレギュレーションを確認しないまま参加をすると、予想外のトラブルで「当日にモノを売るどころの話ではなかった!」といった結果になる恐れも。
商品ディスプレイの什器や包装袋などの準備
場所も備品も完璧!となったらあとは商品を売るだけ!とはなりません。
いくらあなたの商品が魅力的でも、ただ雑然と商品を並べただけでは誰もあなたの商品に目を止めてはくれないでしょう。
例えば野菜を売るならば、商品をよりみずみずしくおいそうに見せるために網かごを用意してみたり、商品を陳列する棚などを用意してみてもいいでしょう。
並べる商品をイメージしてPOPなどを作成する
商品の陳列のイメトレも完璧!となったら、次は商品の魅力をあなたに代わって代弁してくれるPOPを作成しましょう。POPとは、お店などによくある商品の特徴や魅力を伝えてくれる紙媒体の飾りのことです。
また、商品が魅力的であっても値段がわからなければなかなか消費者は手に取ってくれません。値札は必ず作っておくようにしましょうね。
マルシェでは、手書きや自作のPOPがよく「映え」ます。道行く人の目を奪うおしゃれでかわいいPOPを制作してみましょう!
マルシェの出店費用はどのくらい?
先ほどマルシェの出店費用は安いと言いました。具体的にどのくらいの出店費用が必要がというとだいたい「5,000~10,000円程度が相場」です。非常にリーズナブルにお店を持つことができますね!
他の形式としては、売り上げの10%ほどを手数料として支払う形。こちらは売り上げを自己申告して行うものですが、売り上げに比例した金額になるので、赤字にはなりづらいというメリットもあります。
マルシェ会場の選び方
現在、日本全国ではたくさんのマルシェが開催されています。マルシェに参加したい!と思っても、どのマルシェにしよう…と迷ってしまうことでしょう。
そんなときは、自分が参加するマルシェ選びに「基準」を設けてみることをおすすめします。
基準はあなた自身で作ってよいのですが、参考までに以下のような基準作りを参考にしてみてください。
販売スペースで選ぶ
自分が取り扱う商品のラインナップや量が、ひとりひとりに与えられるスペースの広さに見合っているかどうかをチェックしましょう。
商品に対するスペースは非常に大切で、広すぎると閑散として寂しく見えてしまいますし、逆に狭すぎるとごちゃごちゃして安っぽく見えてしまいます。
自分にとってちょうどいいスペースになっているかどうかをきちんとチェックしておきましょう。
アクセスや交通量で選ぶ
マルシェが開催される場所が現実的な距離感かどうかをチェックしておきましょう。
はるか遠くで開催されるマルシェはさすがに参加をしないかと思いますが、近くで開催されるマルシェであっても「駅からやたら遠い」とか「近くに車も止められないような立地」であることもあります。
事前に地図アプリで確認してみたり、余裕があれば下見に行ってみるなどして出店を決断しましょう!
屋内スペースがあるかで選ぶ
開催されるマルシェが屋内型なのか屋外型なのかをポイントにするのもよいでしょう。
屋外のマルシェは本場フランスのスタイルに近く、晴れていればとても気持ちがよく、道行く方たちの目にもとまりやすいというメリットがありますが、天候が荒れると大変です。屋内型は天候に左右されずに開催できますが、開催される施設の集客力に売り上げが左右されることもしばしば。
あなたが取り扱う商品の特性とも相談をし、出店の可否を決めましょう!
開催されているマルシェの内容で選ぶ
開催されるマルシェがどのような商品に特化しているのか。会場の空気感で選ぶこともよいでしょう。
特にマルシェは日本ではまだ新しい文化。友人間で「あそこでやってるマルシェ、新鮮な野菜がたくさんあるよ」とか「前に行ったマルシェにハンドメイドアクセサリーがたくさんあった!」と会話になります。
当然、口コミで参加をした人は口コミと同じ内容を期待してマルシェに参加をしますので、ハンドメイドアクセサリー目当てのお客さんは野菜を積極的に見に来ません。
そういったリスクを回避する意味でも、参加を検討しているマルシェがどのような特徴を持つイベントなのか、過去の開催情報などから読み解いておくのもベターです。
マルシェ会場としておすすめのレンタルスペース3選
マルシェの基本・出店方法・ポイントが理解できたら、おすすめのマルシェ会場に使えるレンタルスペースを借りて、実際にマルシェを開催してみましょう!
表参道の集客力のあるスペースでマルシェに挑戦!「【表参道駅8分】テーマごとに参加可能なマーケットスペース」
表参道駅徒歩8分、渋谷駅徒歩10分の好立地にあるマーケットスペース。土日限定のレンタルスペースですが、1.5万人〜2.5万人/日ほど往来があり、商品さえ魅力的であれば爆発的な売り上げも見込めるスペースです。
週ごとにテーマを決めてマルシェが開催されていますので、テーマを確認してあなたの商品とマッチするのであればぜひ参加を検討してみましょう!
都市部の好立地で費用が高めなので、その点は注意が必要。
項目 | 詳細 |
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スペース名 | テーマごとに参加可能なマーケットスペース |
所在地 | 東京都渋谷区神宮前5-53-70 |
アクセス | 表参道駅徒歩8分 渋谷駅徒歩10分 |
料金 | 275,000円/日〜(3m x 3m) ※イベントによって変動 |
キッチンカー利用 | 55,000円/日 |
利用期間 | 1日~ |
利用時間 | 10:00〜16:00 |
設備 | 電源・水道・展示棚・テーブル・ハンガーラック |
サイトURL | SHOPCOUNTER |
日本一の利用人数を誇る新宿でマルシェができる!「モザイクマルシェ」
新宿駅南口と西口をつなぐモザイク通りは、年代を問わず多くの方が利用する人通りの多い通路。そんなモザイク通りに7店舗のポップアップストアを出店できる「モザイクマルシェ」ができました。
「新たなお気に入りアイテムとの出会いの場」をテーマに開催されるモザイクマルシェでは、出店者の新たは販路拡大をサポートしています。
項目 | 詳細 |
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スペース名 | モザイクマルシェ |
所在地 | 東京都新宿区西新宿1-1-3 新宿ミロード モザイク通り |
アクセス | 新宿駅徒歩1分 |
料金 | ・1日間 20,000円(税抜)/平日 30,000円(税抜)/土日祝 ・3日間 70,000円(税抜) |
キッチンカー利用 | なし |
利用期間 | 1~3日 |
利用時間 | 12:00〜20:00(販売時間) ※原則、搬入は10:00〜12:00の間、搬出は20:00〜22:00の間 |
設備 | 電源・展示棚・ハンガーラック・什器、レジ台各1台(無料) |
サイトURL | SHOPCOUNTER |
月に一度の大型マルシェイベントで集客!「YOKOHAMA POPUP AVENUE」
横浜駅前のみなみ西口広場にて行われるYOKOHAMA POPUP AVENUE(ヨコハマポップアップアベニュー)は、月に一度のマルシェの大型イベント。出店には別途審査が必要になりますが、あなたのブランドを売り込むには絶好のチャンスです!
テーマは「まだ世の中に溢れていない新たな商品やブランドの発見機会を創出する」となっており、まだECでしか取り扱っていない商品や個人販売などの流通量が少ない商品を取りあつかう人にピッタリ。
取り扱い商品は服・アクセサリー・雑貨・食品と幅広いため、カテゴリーを問わずに参加ができるのも魅力的です。
項目 | 詳細 |
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スペース名 | YOKOHAMA POPUP AVENUE |
所在地 | 神奈川県横浜市西区南幸一丁目1番14 地先から1番地25 地先まで 横浜駅みなみ西口広場 |
アクセス | 横浜駅徒歩1分 |
料金 | 20,000円(税込)/日 |
キッチンカー利用 | なし |
利用期間 | 1日 |
利用時間 | 13:00〜20:00 |
設備 | 電源・展示棚・テーブル・ハンガーラック・備付け什器1台(無料) |
サイトURL | SHOPCOUNTER |
マルシェで「新たなブランド」を見つけてみませんか?
マルシェとはどのようなものなのか、詳しく説明してきました。いかがでしたでしょうか?
マルシェは、出店する側からすれば「店舗を持つというリスク」を背負わなくてもお客さんとコミュニケーションを取り、あなたのブランドのファンを作るチャンスにあふれた場所です。
逆に言えば、マルシェに客として参加をすれば「まだ世に出ていない商品との出会い」も期待ができます。このワクワク感が、マルシェを新たな日本のカルチャーとして根付かせてきています。
これからますますスタンダートになっていくであろうマルシェという文化に、ぜひ参加をしてみてはいかがでしょうか。きっと素敵な商品やお客さんとの出会いがあなたを待っていることでしょう!